貢献の指揮者 小林研一郎

今晩は夫とコンサートに行きました。

日本フィル杉並公会堂シリーズ

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」

指揮:小林研一郎
ピアノ:清水和音








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チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番と言えば、

8月に聴いたばかりです。

24歳のピアニスト反田恭平の演奏に大感動!だったのですが、

それだけに違うピアニストでもこの第1番を聴いてみたいと思ったのです。

そうしたらちょうど、なんと大好きなコバケンさんが振る第1番があり、

ピアニストは清水和音。

幼稚園に勤めていた頃、とてもピアノが上手い歳下の同僚が、

「和音様〜 😍」と叫びながら彼のおっかけをやっていました。

若い頃はイケメンでしたしね 笑

私はクラシックコンサートにはたびたび行くのに、

今に至るまで、清水和音のコンサートに行ったことがありませんでした。

一度は聴いてみたい、しかも第1番、指揮者はコバケン!

というわけで、今回は私が夫にお願いして行くことになりました。

で、普通は第1番と『展覧会の絵』の感想を書くべきなのですが、

今日は、アンコール曲マスカーニ : 歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲

のことを書きます。

『展覧会の絵』の演奏が終わり、ブラボーの喝采の中、

コバケンさんらしく、オーケストラを賞賛。

コバケンさんは、いつも自分を横に置きオケを称えます。

オケのメンバーを一人一人大きな声で呼んで讃え、

アンコールは鳴り止みません。

そうしたアンコールで何度か出入りし、再びオーケストラを讃えた後、

またいつものようにコバケンさんが客席に向かって語りかけました。

これもまたいつものように、客、スタッフ、会場への心のこもった感謝の言葉。

そして今日は、西日本や北海道の災害について触れました。

コバケンさんは胸に手を置いて

「この災害で突然亡くなってしまった人もいます。

ご冥福を祈りつつ…『カヴァレリア・ルスティカーナ』を捧げます」

そう言うとクルリと後ろを向きタクトを上げたのです。

突然の演奏に私たちは驚きました。

哀しい、しかし精一杯祈るような表情で、

時に天を仰ぎながらタクトを振るコバケンさん。

フルオーケストラが奏でる『カヴァレリア・ルスティカーナ』の調べ。

魂のこもったその姿に、真に他者に関心を持つ他利の心を見ました。

被災地から遠く離れた私たちには

何もできない無力感があります。

ともすれば無関心になります。

しかし、魂を込めてタクトを振るコバケンさんの姿を目の当たりにして、

無念にもこの世を去ってしまった会ったことのない人

残された人たち、被災地に

私も祈らずにはいられませんでした。

そしてコバケンさんの、いつも心から他者のためにある姿に

涙が止まりませんでした。

周りの人たちも泣いていました。

そうか!ここでコバケンさんによってみんなが馳せた想い、関心は、

被災地と集合的無意識としてつながっていくんだ!という思いがストン落ちました。

だから無関心になってはいけないんだ。

コバケンさんは指揮者としてできる貢献に限界がないのです。

指揮者である自分を最大限に使うのです。

タクトは名誉や名声のためのタクトではなく貢献のタクトなのです。

心が洗われ、もうしばらく思い切り泣いていたかった。

幸い隣の見ず知らずの女性ととても波長が合っていて、

二人で泣いていました。

実は夫も涙が止まらなかったそうです。

今日のコンサートの最高の一曲は

こうしてアンコールでひっくり返り

『カヴァレリア・ルスティカーナ』となったのでした。





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by housewife_life | 2018-09-20 23:42 | 鑑賞 | Comments(0)