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ままごと日記 polianna.exblog.jp

小さい頃、ままごととお絵描きが大好きでした。今だに私の生活ままごとみたい。紙の上でもお絵描きでままごとしてます。お家好きなことりの日記です。  


by ことり
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笑い方がきれいな人

白石一文の小説が好きで、文庫になったものはほとんど読んでいます。

はまると、中毒性がある。

久しぶりに、まだ読んでいなかった文庫を手にしました。

「光のない海」






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この小説の終盤に差し掛かって心ひかれる表現に出会いました。

主人公高梨が社長の椅子を誰に譲るか悩み、友人の富士子に相談する場面。

富士子は専務の大庭でいいじゃないと言う。

「あの人、笑顔も素敵だし、笑い方もきれいよ」

「笑い方がきれい」

…この表現が妙に私の心にはまりました。

「そう、豪快でもないし、上品でもない。

大庭専務はのびのびとさわやかに笑うことのできる人よ。

高梨さんみたいに滅多に笑顔を見せない社長の次は、

そういう社長がきっといいのよ」

そして

「大庭さんなら、この厳しい時代でも、

あの持ち前の笑顔で乗り切っていけそうな気がする」

白石一文の小説って、どんな場面も静かに淡々と書かれているように思います。

大変なことが起こっていても、

主人公たちは何か諦めにも近いような、どこか冷めた視線で

客観的に自分を見ているような感じを受けます。

それだけに、この「笑い方がきれい」は、

小説の中で唯一明るく光った瞬間でした。

わざわざ次期社長の印象を「笑い方がきれい」に設定する白石一文。

ほんの半ページくらいの文章の存在が、

今まで淡々と書かれてきた高梨の人生に

光がないことを際立たせているように感じたのは私だけでしょうか。

「笑い方がきれい」で「のびのびとさわやかに笑うことができる人」

私の脳裏に浮かんだその人は、

他のどんな説明よりもじき社長として適任に違いない

と思わせてくれたのだった。←

「…なのだった」は白石一文さんがよく使う表現で、

真似してみました 笑

そんな笑い方ができる人って、

己に対して心の強い人だろうなぁと思ったりもしたのだった。←


そして今は、辻村深月さんの「ツナグ」を読んでいます。

映画化してたから避けてた←

けれど、読んでよかったです。

辻村深月さん、初めて読んだので、

他の本もチェックしてみます。





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by housewife_life | 2018-07-26 20:46 | | Comments(0)