都美術館でモダンアートを観た時に、
ミュージアムショップでこの絵本に出会いました。
『ひとりで学んで、画家への夢を追いかけた アンリ・ルソー』 六耀社 ¥1,400円(税別)
帯とカバーをはずして。
絵を描くことを学ぶこともできない、
真っさらなキャンバスを買うこともままならず、
使い古しのキャンバスを使わなければならないほど貧しかったにも関わらず、
生涯素朴で純粋な視線と心で絵を描き続けたルソーが好きです。
もちろん絵も好きだけど、悩みながらも自分の心を何よりも大切に生きた、
他者に心を渡さなかったその生き方が好きです。
そのルソーの絵本を見つけ、思わず立ち読みし、
涙が滲んでしまいました。
(中表紙)
ミシェル・マーケルさんの文章は優しいながらも
ルソーの熱い思いが大切に書かれているし、
イラストのアマンダ・ホールさんは、
パリに出向いてルソーの所縁の地、人を取材し
ルソーの画風に近づけて暖かく描いていて
本当に素晴らしい絵本です ✨
アマンダさんは、いつもの画材を使わずアクリル絵具で、
アンリの変わった縮尺や遠近法で描いたり、
アンリの作品の上に直接アマンダさんの絵を描いたりもしています。
それがこの絵本を楽しくしています 💓
描くことが好きな気持ちを大切にすることを
思い出させてくれるルソー。
絵だけではありません。
「私」のユニークな人生の尊さ、肯定感を
「私」でやっていこうじゃないか!👍とルソーが勇気づけてくれる…。
「私」で生きる時、競争も人の批判も「私」を侵すことはない。
「私」が好き。そう思えます。
競争、批判の中にいる人よりずっと自由で静かで、でも情熱的な
そんなルソーに会える絵本です。
ルソーといえば、この本も。
原田マハさんの『楽園のカンヴァス』新潮文庫
学術的な描写ではないルソーに出会える大好きな小説です。
現代のキュレーター2人がルソーの『夢』が、贋作か真作かを見極めることを競わされる。
見極める為に古書を読まされる。
その古書にルソーの生涯が書かれていて、
私たち読者もその物語に引き込まれていきます。
ピカソとの関わりが贋作か真作かの謎の鍵となっていて…
ん?また読みたくなってきた 😅
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