別の世界、別の時間

 私は疲れていたんです。そのことに気付いたのは、暗い夕方の道を帰る時。

 昨日一日の出来事が、懐かしく、暖かな幻のように感じました。疲れていたから、そこにすっぽり身をおさめ、タイムスリップしたのかもしれません。


 友達と、友達の家の近くのつぶつぶカフェ」にランチをしに行きました。私たち一家が、タクロウが小学校に上がる直前まで住んでいたマンションのすぐ横にできたカフェです。友達の家にはたまに行くのですが、私たちが住んでいたマンションの近くにはもう7、8年行っていませんでした。

 そのカフェの前には、とてもお世話になった「ひかり薬局」というのがあります。当時は「薬膳薬局」という名前で、「医食同源、まずは食べ物で健康を保ち、少しバランスを崩したら漢方で、急なときは西洋医学で」という考えで、漢方の処方をしてくれる薬局です。

 ここの寺島おじさん先生と寺島お姉さん先生が食の大切さを教えてくれた初めの人でした。マクロビオティックも今から19年も前に教えてくれました。タクロウは風邪をひいたりするとお医者さんではなくて、
「薬膳さんにつれってて」
と言うほど、信頼していました。毎日外で遊ぶタクロウの成長を見守り、可愛がってくれました。

 引っ越してからも、うちだけではなく親戚まで電話で相談して、漢方を送ってもらっていました。それで、是非ご挨拶に伺おうと思いました。

 久しぶりにお会いした、二人の先生、あの頃と全然変わらない!歳は少しとったかもしれない。でも、あの頃と全く変わらない暖かさと優しさと丁寧さ...。店の中も、あの頃と変わらない。ちょっぴり散らかってて、忙しそうなのに、私が訪れるとゆっくり丁寧に話し相手をしてくれてたあの頃と。私はタイムスリップしたのかしら?それともここの時間が止まっているのかしら?二人が並んで、わたしに微笑むあの姿は、凄く変わってしまった世の中とは違い、あの頃の優しい空気のままでした。あの頃のように、生姜糖をおみやげにいただいて見送られて...。



 そしてそのまま入っていった「つぶつぶカフェ」。静かで、どこか山のお店の中にいるかのよう。
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 「つぶつぶ」とは、雑穀のこと。ヒエ、アワ、キビ、タカキビ、などの雑穀でなんでも作ってしまうのです。タクロウが小学生の頃は私も時々作りました。その頃は違うところにある、このお店でランチをいただきました。


 雑穀ご飯と蓮根のタカキビのソース、アワのマッシュ、雑穀スープのランチです。ため息が出るほど、優しいランチです。ゆっくりゆっくり素材の味を味わって、あくせくすることなんかどこかへ飛んで行ってしまいます。
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 そして、デザートは私が「白ゴマと黒ゴマのアイスクリーム、甘酒ソースがけ」友達が「抹茶とカレンツのアイスクリーム甘酒ソースがけ」 普通のアイスのような甘みはなくて、初めは???甘酒のソースといただくうちに素材の味と甘酒の風味で、またまた優しいお味に心が溶けてゆきます。
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 このテーブルで窓を眺めながらいただきました。
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 今度はタイムスリップというより、ジブリの世界にスリップしたような感じでした。あくせくした現実を忘れさせてくれて、とても優しくて。


 カフェの後は、友達の家でティータイム
 
 曇りで、空が薄い鉛色で低かったせいでしょうか。思い出すと、懐かしい風景も友達の家の中も、とても静かで暖かく、懐かしさがこみ上げてきます。友達が焼いてくれたアップルパイ、白いレースのリボンが清楚で品のあるクリスマスツリーも、猫のマツも、この世界には静かで優しい人しかいない世界のようでした。

 疲れていたんだと気付いたのは、そんな時だから、薬膳さんのお店、先生方、カフェの空間、友達の家、友達、すべてがとっても暖かく私を迎えてくれて、別の世界にいさせてくてたんだと思ったから。私、本当にそこに行っていたのかしら?そんな不思議な気持ちです。


 ありがとう^^ おみっちゃん!



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by housewife_life | 2009-12-05 19:23 | 日常 | Comments(9)

Commented by おみっちゃん at 2009-12-05 22:48 x
ご主人の片腕となり、誠心誠意の大仕事を成し遂げたことりさん。
本当にお疲れ様でした。

つぶつぶランチ、本当に美味しかったですね。
どんなに贅沢な食べ物より、身体がほんとうに必要としていたものはこれだったのね・・・としみじみ感じながら味わいました。
身体が「ごちそうさま♪」って喜びました。

疲れていることに気づかないほど忙しかったり、精神が高揚しているときってありますよね。身体が「待って、待って」って言っていても・・・
そんな時、ふっと気づかせてくれるのはいつも変わらない優しい空間。

19年前とまったく変わらないお店の佇まいで迎えてくれる「ひかり薬局」のおじさん、お姉さん。
私も一年に1~2度、常備薬がなくなるたびに顔をだします。
そして時がが止まったかのようなお二人の様子にいつも驚かされます。
あの空間にはきっと私達とは違う時間が流れているにちがいない!

そしてそのすぐ目の前に「つぶつぶカフェ」!
まるで私達にとってのパワースポット!(笑)
心と身体のリセットをしにまたでかけましょうね!








Commented by みるる at 2009-12-06 18:48 x
① 何だか泣けちゃう。。  そうなの、疲れていたの。すごく・・・

二日位で帰る予定だった名古屋で、丸の全身に湿疹が出て、昼も夜もなく薬を塗り、今が何時なのかもわからない一週間を過ごしました。

適度に田舎で、いつもと違い時間も気にせず過ごすうち、不思議な感覚になりました。
 今日のお買い得を見て、賢く買い物をする娘。 窓から見える雲の流れる空。 無心で笑いかける丸。 テレビの音も音楽もない静かな部屋。 

なんて平和なんだろう。

思いもよらぬ負荷を背負い、時間に追われ、必死で走り続けたこの何年間。 まもなく、その重い荷物を降ろそうとする今、「大丈夫」と思っていた。  でも、そうじゃなかった。 疲れていたんだ。すごく。

食べたいものがあれば、金額を気にせず食べ。 買いたいものがあれば、買う。 でも、いつも時間に追われ、雑用に追われていた。

 慣れてしまっていたんだ。。。

節約しなくちゃ。と言って、将来を見据えている娘の方が豊かな生活を送っていると思えた・・・ 
                      ②につづく。





Commented by みるる at 2009-12-06 19:03 x
②昨日、今年最後のお香のお稽古に行ってきました。

疲れによる腫れたリンパ腺で崩れたフェイスライン。
ダサい髪型。何となく着た洋服。
このありえない3拍子揃えて乃木坂、表参道を歩いてきました。

でも、行ってよかった。

一番苦しい時出会った骨董とお香。

昨日も、仲間の温かい笑顔と楽しい会話があり、師匠の深いお話がありました。

かつて、香では5色の灰が使われていた。
春の山沿いの若草の「青」
夏の夜明けの茜の「赤」
秋の白露が白菊に置かれた「しろ」
「黒」は誰かの真心でしぐれた雲の景色
「黄」は片寄らない事の表れ
陰陽道につながる考えかた。

素敵ですね。
まだまだ疲れは取れず、身体に燻っています。
でも、心はとても静かで満ち足りている。
静かだから、一滴のしずくにも涙が出るほど、敏感になっているのかもしれませんね。
Commented by tadasu24 at 2009-12-07 02:24
ことりさん♪

ご多忙だったんですね。
お疲れは、取れましたか?

「小春日和のような穏やかで暖かな場所を巡る一日」のお話を読んで、
キャー&ワァーになってます。(読み方、間違ってる。)
ことりさんと、おみっちゃんの素敵さを知ってるんだもん♪

疲れていることがわからないほど、
身体センサーが狂ってる時って、あります。
頭も身体も、カチンコチンに緊張して、
絶対倒れないよう超々頑張ってる時。
疲れてるな、私。と、気づけば、もう、大丈夫。
寝てりゃぁ、治る。(失礼、これは、私の場合。)


ことりさんの場合は、
疲れが取れる=丁寧で穏やかな普段の生活に戻ること、
かしらん?(尊敬!)

だから、丁寧な表現ができるんだろうなぁと、いつも思ってます。
(やっぱり、尊敬!!)
Commented by かこ at 2009-12-07 10:51 x
私は知ってました
な~んて!
だってことりさん、気遣いがある人だと思うから~
それにじっ~としていないで、掃除に料理に趣味に手を抜かないでしょう
私とは全然違う、いいとこなんだよね~

大事な思い出スポットなのね
薬局屋さんも人も変わってなくてよかったね
Commented by ことり at 2009-12-07 22:00 x
>>おみっちゃん
おみっちゃん、本当にありがとう!
つぶつぶカフェも、ひかり薬局も時間の流れが違いますね。おみっちゃのおもてなしもです^^
お陰様で元気になりました。

ジョセフと黄金のトライアングルの素晴らしいワークのせいで、のんびりしていた頭が高揚していたのかもしれません。許容量が超えていたとも言える...^^;

それにしても、また行きたいね。
あの美味しいご飯が忘れられないわ!
窓の風景も^^

Commented by ことり at 2009-12-07 22:26 x
>>みるるさん
みるるさん、お疲れ様。
時間が必要なんですね。きっと。
長い間に蓄積したものは、それだけ時間が必要なのかもしれません。

私は去年~今年春まで、タクロウのおかげで、自分と静かに向き合う時間をもらい、その時は停滞しているように感じることもありましたが、姉のこととか静かに受け入れて考えるチャンスになりました。
命の事を思うと何も要らないと思ったり。
そのおかげで、家族が、大好きな人たちが今日も生きて一日過ごせることが奇跡のようで、有難くてたまらないと感じる日々です。
苦しかったはずなのに、去年の家で静かに過ごしていた自分が尊くて懐かしいです^^

夫が先日出した「心の雨の日の過ごし方」(PHP出版)はまさに、そんなことを書いた本です。なんて、宣伝しちゃったりして^^;
すみません。

お香の素敵な時間もあります。だから時間をかけて、ゆっくりとほどけるように積み重なった疲れは、きっと緩んでいくと思います。その時が始まったと。

Commented by ことり at 2009-12-07 22:34 x
>>tadasuさん
tadasuさん、ありがとう!
そう、あとから
「あら?わたし疲れてたんだ」
なんていうことがあるんですね。
私もそう気づいたら、やっぱり寝るのが一番です!全くその通り。

tadasuさんなら、よくご存じのおみっちゃんのおもてなし。(かゆいところに既に手が届いている、あれ!)のおかげで、あの晩はよく寝られて、次の日には、
「みなさんご心配かけてごめんなさい」
というような、張り切りようで整理整頓に燃えました。

丁寧に暮らせる時間の余裕がなくなるのも、私にはストレスになるのかもしれませんね。
いやいや、tadasuさん、鋭いです!
Commented by ことり at 2009-12-07 22:43 x
>>かこさん
いや~、かこさん、照れますぜ。
確かに家事とか手作りとか好きだけど、何と言っても自分に甘い私。
好きと言いつつ、タフじゃないのでやるのはチョピットずつ。チョピットで満足して、丁寧にやってるからチョピットなのぉと自分に寛大な私。
でも、チョピットでもちりもたまれば山となるし...と、継続を目指しております。せこせこ...。

薬局もなくなっていたら寂しかったでしょうね。
思いがけない思い出スポットだったんだと、自分でも驚きました。
かこさんはそんなところ、ありますか?